意地を通せば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい」
これは夏目漱石の「草枕」の冒頭の言葉です。
な〜んて偉そうに言ってますが、「草枕」を読んだことはありません。
なんですが、どうもその冒頭の言葉が頭の中に
何度も出てくるようになってしまったのです。
意味としては、
理屈で動いていると人と衝突する。人の気持ちばかり気遣っていると流されてしまう。
自分の意地ばかり通すこともできない。人の世は住みにくいものだ。
といった感じでしょうか(間違ってたらすいません)。
これ、明治時代に書かれたものなんですが、
なんだか今の人の気持ちと変わらない気がしませんか。
というより、僕の頭の中にこの言葉が何度も出てきたということは
僕自身もこんなことを思っているってことなんですよね。
「とかく人の世は住みにくい」という部分にとても共感してしまうんです。
いや、本当にそうですよね。ってな感じで。
でも、「だからこの世の中は住みにくいよな...」で終わってしまうのも
なんだか寂しい気がします。
人の世が住みにくいのはもうこれ、分かりきってることで、
それを見事に言葉にすることで、改めて生きにくい世の中を浮き彫りにして、
じゃああなたはどうするの?なんて言われているような気もします。
とりあえず、「生きにくいよね」と共感することも大切だと思います。
そんな慰めもあっていいんじゃないかなと思います。
そこからゆっくり、じゃあどうするの?の部分を考えていけたらいいですね。
「とかくに人の世は住みにくい」
憎い物言いですね〜。かっこいい。